こだわり1:エスニックモダンなデザイン

    「ソップモエアーツ(Sop Moei Arts)」の製品の2本柱は、テキスタル(織物)とバスケット。タイをはじめさまざまな山岳少数民族の織物や生活用具が、デザインのもとになっています。その一方でとくにこだわり続けてきたのは、欧米や日本の暮らしにふさわしい機能性、モダンなセンスや色使い、そして改良を重ねて製品の完成度をより高めること。
    山岳民族固有の色や柄。プロジェクトリーダーのケントを中心とする欧米的な感性と美意識。日本人ボランティアによる日本的機能美のインプット。これらの要素が絶妙にブレンドされ、それをカレン族の伝統的なものづくりの技が支える。国や民族を越えたこのコラボレーションワークが、どこか懐かしくも新しい「ソップモエアーツ」のデザインを生み出します。

こだわり2:世界に受け入れられる品質

      東南アジアのものは安いけれど、品質が今ひとつ。そんなイメージを覆すのが「ソップモエアーツ」の製品です。デザインが美しくても、品質が二流ではお客様に受け入れられません。「収入につなげるためには、品質をいいかげんにしてはいけない!」と村人に根気よく説明を繰り返し、20年以上かけて築き上げてきたもの。それが「ソップモエアーツ」が誇る品質なのです。
    その結果、織物の丁寧な縫製仕上げ、バスケットの細かい手仕事は長年高い評価を得ています。「山奥に暮らす少数民族の人たちでも、世界に通用する高品質なものを作れることを証明したい」。ケントたちのそんなこだわりが、手作りでありながら完成度の高い製品を常に追い求めています。

こだわり3:「持続可能な社会づくり」への意識

     安定収入の機会をつくり出すことで、カレン族の生活を支援する。それが「ソップモエアーツ」のものづくりの目的。このプロジェクトを持続可能なものにするために、カレン族の生活や文化に配慮した作業方式が取り入れられています。
      村の祭事や家族の事情を尊重しながら、製作者は個人の自由な時間で作業を進めます。工房でも定時開始の一斉作業はなく、ひとりひとりが個々の織物やバスケットを担当する多品種少量生産が基本です。同じものを大量につくれない代わりに、作り手の顔が見える温かいクラフトが誕生します。 こうした姿勢にこだわるのは「ソップモエアーツ」の活動の基本に、カレン族の文化を守り、「持続可能な社会をつくりたい」という強い思いがあるからです。

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